統一地方選、4市議選告示 活性化へ政策競う論戦を
統一地方選、4市議選告示 活性化へ政策競う論戦を

県内の統一地方選で名護、沖縄、宜野湾、石垣の4市議選が6日に告示され、最も選挙が集中する1週間が始まった。

7日は竹富町議選が、8日には本部、大宜味、伊是名の3町村長選と21町村議選が告示される。いずれも知事選と同じ13日が投開票日となる(竹富は12日投票)。

トリプル選挙も

大宜味、伊是名の両村は前回に引き続き知事選と首長選、議会議員選の「トリプル選挙」となる。知事選、町議選に県議補選が重なる南風原、八重瀬両町もトリプルとなる。

経済活性化や人口減、子育て、環境問題など地域の課題は山積している。課題解決に向けての政策を立案する力が問われている。

今月告示を迎える28市町村議会議員選の立候補予定者471人を対象としたアンケートでは3分の1以上が、議員活動で最も取り組みたい分野として「地域経済の活性化・まちづくり」を挙げた。

農業と観光の課題

北部や南部、離島では農業振興が長年の課題だ。高齢化やなり手不足で他県に比べても農地の減少スピードが速い。近年は燃料費や資材費の高騰によるコスト増で、農業離れに拍車がかかっている。

農業の衰退は自治会などコミュニティーの活力低下も招きかねない。

観光地域にも課題は多い。慢性的な交通渋滞などオーバーツーリズムによって自然環境や住民生活に大きな負荷がかかっている。

足元の暮らしを守りつつ経済活性化をどう進めるのか。地域の将来を見据えた論戦を期待したい。

物価高と基地問題

物価高に対応する生活支援も重要なテーマとなろう。県内は所得が全国最低水準であるにもかかわらず、食料品や光熱費などの生活コストが全国トップクラスに高い。

市町村の選挙は住民の声を直接反映できる機会だ。地域の物価高対策についても議論を深めてほしい。

米軍基地が集中する県内では、基地から派生する問題への向き合い方も判断の基準だ。

立候補予定者アンケートでは回答者の約4割が、平和・基地問題・防衛の分野で優先して取り組みたい事項に「日米地位協定の改定」を挙げた。

有機フッ素化合物(PFAS)問題では地位協定が障壁となり、県や自治体の即時立ち入り調査が困難な状況だ。米軍絡みの事故でも現場検証や十分な情報公開がなく、住民の負担や不安につながっている。

女性議員と無投票

県内では地方議会の女性議員の比率も課題だ。住民の多様な声を政策に反映させる意味でも女性議員の比率向上は重要だ。

現時点で立候補予定者のうち女性は全体の約17%にとどまる。偏りをどこまで解消できるかにも注目したい。

無投票も課題だ。1日告示だった粟国村議選は戦後初めて無投票当選が決まった。

担い手不足の深刻化で、有権者の選択機会が奪われている。「民主主義の危機」との認識を持ちたい。