13日投開票の沖縄県知事選を巡り、現職の玉城デニー氏(66)になりすましたとみられる不審な電子メールが11日午前、報道関係者などに大量に送付された。「玉城デニーです」と始まるメールには、3期目の公約として「沖縄県」を「琉球県」へ改称するとの記述や、投票済証明書などを選挙事務所に持参すれば謝礼品を渡すとの文言が含まれている。
陣営は「悪質なデマ」と否定
玉城陣営は本紙取材に対し、同メールは本人および陣営とは一切関係のない悪質なデマだとして、弁護士と相談の上で対応を検討していることを明らかにした。陣営側で調べたところ、メールの送信元アドレスも公式のものとは異なるものであることが判明したという。
メールの内容と公約の相違
拡散しているメールには、知事選は「ウチナーンチュのアイデンティティをかけた大きな戦い」と述べた上で、「沖縄の自治を軽んじる大和人」「県民をあまりにも愚弄した沖縄自治への介入は許されるものではありません」などと沖縄と本土との分断をあおるような文言とともに、選挙公約として「沖縄県」を「琉球県」に改称すると明記している。
これらの公約は、玉城氏がこれまで公にしてきた公約や発言内容とは異なる。さらに、メール末尾には、投票済証明書や投票用紙の写真を持参した上で那覇市おもろまちの事務所を訪れれば、玉城氏へ投票した謝礼として品物を受け取れるとする記載がある。
法的措置の検討
投票の見返りに金品を供与・約束する行為は公選法が禁じる買収に該当する可能性があり、事実であれば重大な選挙違反となる内容だが、陣営はこうした事実は一切ないとしている。玉城氏の陣営は、特定の候補者を当選させない目的で虚偽の事実をメールで公表・拡散する「虚偽事項公表罪」に当たるとして、弁護士と相談した上で、発信者の開示請求を含め、法的な措置をとる検討に入った。