沖縄タイムス伝統芸能選考会、笛と胡弓で5人全員がグランプリ入賞
伝統芸能選考会、笛と胡弓で5人全員入賞

2026年度沖縄タイムス伝統芸能選考会「笛」「胡弓」両部門のグランプリ選考が19日、那覇市久茂地のタイムスホールで行われた。笛の部に1人、胡弓の部に4人が受験し、審査の結果、5人全員が入賞を果たした。

笛部門で連続入賞、知念保修さん

会社員の知念保修さん(33)は笛で前年の最高賞に続く連続入賞となった。歌三線奏者として地謡活動を重ねる中で「吹く構えがかっこいい」と笛の魅力に引き付けられたという。

三線も笛も音程をつかむ点は同じだとし、「繊細な音色として生きてくる。両輪で良くなる実感がある」と話す。最高峰の課題曲「昔蝶節」は難曲で曲想を捉えるのに苦労したと振り返る。三線と並び笛でもグランプリとなり「素直にうれしい。さらに高みを目指したい」と語った。

選考委員の評価と課題

【笛の部選考評=金城裕幸選考委員】緊張感が漂う中、よく頑張りました。低音域の「厘」もしっかり響いており、「次第下げ」もうまく表現できていました。一方で、緊張のせいか吹き口への唇の当て方が安定せず、全体を通して息が漏れるような音になっていたのが惜しまれます。もう少し肩の力を抜くと口の形が定まり、澄んだ良い音色になるはずです。

また、歌を歌っているかのように強弱を付けて吹くと、演奏にめりはりが生まれます。併せて三線の「小弾ち」のタイミングをしっかり意識して合わせると、より一体感が出ます。

【胡弓の部選考評=新垣俊道選考委員】過去最多となる4人が挑戦し、全員が合格したことは喜ばしい限りです。この選考会は一定の合格基準を超えているかを評価する場であり、今回の結果は受験者全員が一定水準を十分にクリアしている証しと言えます。

しかし、合格はあくまで通過点に過ぎません。今後は多彩な楽曲を習得するとともに、正確な音程や美しい音色はもちろん、弓を滑らかに扱う技術(運弓)や、歌や他の楽器を引き立てて全体を支える演奏力(助奏感)といった、より高度な表現を自分のものにしていく必要があります。

入賞者一覧

入賞者は次の通り。(敬称略、受験番号順)

【笛】知念保修(33)=宜野湾市

【胡弓】佐久本純(30)=宜野湾市▽濱元良喜(31)=浦添市▽三刀屋美鈴(27)=東京都▽〓宮城実人(53)=宜野湾市 ※(注=〓は高の旧字体)