9月13日告示の沖縄県知事選は、復帰後15回目となるが、過去のどの選挙とも異なる様相を見せている。最大の特徴は政党支援の構図が一変したことだ。
政党支援の構図が大きく変化
立候補を表明しているのは、3期目を目指す玉城デニー氏、元那覇市副市長の古謝玄太氏、元郵政民営化担当相の下地幹郎氏の3氏。古謝氏は自民党、日本維新の会に加え、国民民主、参政、日本保守からも推薦を受け、公明党県本部も推薦する。一方、玉城氏はオール沖縄勢力の立憲民主、共産、社民、社大のほか、いのちの党(旧れいわ)が支援する。下地氏は政党の支援を求めていないが、かつて自民や維新に所属していた。
政策の中心は「くらし」の問題に
変化は政策の優先度にも表れている。普天間飛行場の返還合意から30年が経過し、新基地建設問題が争点であることに変わりはないが、訴える政策の中心は物価高対策や子どもの貧困解消など、目の前のくらしの問題にシフトしている。
玉城氏は経済実績を強調した上で、社会保障の隙間を埋める基金の創設などにより「誰ひとり取り残さない沖縄」を訴える。古謝氏は全国最下位の1人当たり県民所得を10年で500万円に引き上げるなどの政策を掲げ、「沖縄を前に進める」と主張する。下地氏は那覇軍港の浦添移設反対を政策に盛り込み、知事選の最大争点は「平和」だとしている。
無党派層とSNSの影響力
過去14回の知事選は、保守と革新・オール沖縄が7勝7敗で拮抗している。沖縄の選挙では強固な岩盤保守層が2~3割、岩盤革新層も2~3割とされ、残りの無党派層への浸透が勝利の鍵とされる。
最近の選挙で無視できないのがSNSの影響力だ。デマやヘイトは選挙になると増える傾向にあり、特に新基地に反対する側へ向けられがちだ。有権者は政策の吟味と同時に、情報源の確認を常に意識する必要がある。