9月13日投開票の沖縄県知事選で、新人の古謝玄太氏(42)と現職の玉城デニー氏(66)は沖縄の振興や経済発展に向け、それぞれ独自の政策を掲げている。沖縄関係予算の考え方などとともに、両氏の政策を比較した。
古謝氏、一括交付金の大幅増額に意欲
古謝氏は、沖縄関係予算と県にとって使途の自由度が高い一括交付金の「大幅な増額」の実現に意欲を示す。基地行政を巡り政府と対立する現県政で、予算が減額傾向にある現状について「立場の違いが政府とのコミュニケーションの量や質の多寡に影響しているのでは」と分析。「どのように交渉するかで決まってくるのであって、単に立場の違いによる影響ではない」と国との交渉力をアピールする。首相を除く全閣僚と県側が話し合う沖縄政策協議会の再開も目指す。
全国最下位の1人当たり県民所得は、10年後の2036年までに現状の2倍となる500万円への引き上げを掲げる。達成には「7~8%の経済成長率が必要」とし、既存産業の高付加価値化に加え、自身が提唱する「新5K経済(観光、健康、環境、海洋、起業)」の促進によって成長率の押し上げを図る。
子育て支援、観光収入倍増も公約
子育て支援の関連予算を現県政の約2倍となる千億円に増やし、保育料や教育費の無償化を加速させ「日本一子育てにやさしい島」を目指す。支援拡充による家計支出軽減につなげる。観光収入を8年以内に2兆円へ倍増、交通政策や離島支援にも力を入れる。
玉城氏、過去最高の予算実績強調
玉城氏は2026年度の県一般会計当初予算が9468億円、24年度の県税収入が1997億円と、いずれも過去最高額に達した実績を強調。3期目の県政運営で沖縄のさらなる発展を目指す考えだ。
一方、沖縄関係予算が3千億円台を5年連続で下回る現状について「県が根拠を示して増額を求めても、政府が具体的な理由を示さないまま削減や微増にとどめている」と問題提起する。辺野古新基地建設に反対する県の立場が予算に影響することは「民主主義と地方自治に照らし、あってはならない」と訴え、予算の増額を求める。
経済政策、交通政策で違い
経済政策では、新たな産業を創出し、鉄軌道やLRTの導入、バス再編成、離島や農畜水産業の振興を進め、循環型経済の構築を目指す。「おきなわゆいまーる基金事業」の創設も政策の柱に掲げ、「子ども、若者、女性、高齢者まで既存の制度に届かない県民やこぼれ落ちてしまう県民に支援を届ける」と訴える。
鉄軌道導入に本腰を入れる。戦後100年の交通体系を描く「次世代交通ビジョンおきなわ」を策定し、県の知事部局に「交通・まちづくり部」を新設。一体改革を推進する。