名護市辺野古の新基地建設を巡る国と県の訴訟で県敗訴が確定し、国が埋め立て変更承認を「代執行」して以降、初めての知事選となる。主要候補の2氏は、新基地建設の是非を明確に打ち出している。
候補2氏の主張
古謝玄太氏は「原点は普天間飛行場の危険性除去」とし、工事が進み裁判が終結した今、最も早い危険性除去策として「容認」する。一方、玉城デニー氏は「辺野古移設では普天間の早期返還はできない」とし、即時運用停止・閉鎖を要求。新基地建設には「反対を貫く」とする。
返還合意から30年
普天間の返還合意から30年が経過した。政府が辺野古移設を閣議決定したのは1999年12月。2013年12月に当時の仲井真弘多知事が埋め立てを承認したことで実質的な工事が始まった。2019年には県民投票で「反対」の民意が示されたものの、政府は建設を強行してきた。
完成時期は不確定
大浦湾に広がる軟弱地盤の影響などで完成時期さえ確定していない。政府は当初「早くても30年代半ば」としたが、工事の進ちょくから現在は「36年以降」とする。専門家や米軍関係者は「早くても37年以降」との見方を示しており、不確定要素が大きい。
返還を巡る新たな問題
米軍は辺野古新基地の滑走路が普天間に比べ短いことを問題視。緊急時に長い滑走路のある民間空港利用が確保されない限り「普天間は返還されない」としていることが判明した。普天間の滑走路は約2700メートル。これに相当する滑走路は沖縄本島では那覇空港しかない。
返還にかかる8条件について政府は肝心な点を一切明らかにしておらず、きちんと問いただす必要がある。政府は、地元宜野湾市が普天間の返還時期を明らかにするよう求めたのに対しても期日を示していない。嘉手納基地でも日米合意に反する運用が続いている。
合意履行を米側に迫り、県民が実感できる負担軽減を図るよう政府に強く求める姿勢が重要だ。