『白パンと独裁者』ヒトラー信奉の母を支え、自立する少年の成長描く 桜坂劇場で上映中
『白パンと独裁者』ヒトラー信奉の母と少年の成長 桜坂劇場で上映中

映画『白パンと独裁者』が桜坂劇場で上映中だ。ヒトラーに心酔する母親に育てられた少年が、ドイツの敗戦とともに母親の信仰心が行き場を失い、砕け散る過程を最も近くで見つめ、心を痛めながら支える姿を描く。

思考を奪われた母と、自立する少年

桜坂劇場の下地久美子さんは、ナチスの正義を疑わずにいられた党員たちは、冷静に自身の力で考える機会を断ち切られたのではないかと指摘する。「何も考えず、言うことを聞いていれば幸せになれる、とでも思わされたのだろう」と語る。

思考を奪われた母の壊れた心を支えながら、少年が明確に自立し、成長する姿だけが未来を明るく照らす。

自分で考え、決める自由を得て

何がおかしいのか、なぜ悲しいのか、なぜ嫌われるのか、なぜ好きなのか、何がしたいのか、どう生きたいのか。戦中・戦後の混乱の中、親とは違う大人や故郷を違える人々と交流し、もまれる中で、少年は自分で考えて自分で決める自由を手に入れ、強く生きていく。

『白パンと独裁者』は桜坂劇場で上映中。