在日コリアンのルーツを持つ14歳の少女・ソヒを描く映画『トロフィー』が、8月1日(土)から桜坂劇場で上映されている。桜坂劇場の下地久美子さんが、コラム「映画コレ見た?」で作品への思いをつづった。
琉球舞踊の若者に重なる少女の姿
下地さんはまず、琉球舞踊を習っていたという若者との出会いから話を始める。幼い頃に自分の中でうごめく沖縄DNAの赴くままに琉球舞踊の世界へ飛び込んだ彼女は、純粋培養のウチナーンチュのようで、うらやましく感じたという。
在日コリアンのルーツを持つソヒからも、下地さんは同じようなDNAの導きを感じた。小学生の頃、抗えない何かに導かれるように朝鮮舞踊に魅了されたソヒは、今、コリアンであることへの反発と、朝鮮舞踊を愛する自分の間で揺れている。
コリアンタウンの歴史の上で
作品に登場するコリアンタウンは、助け合わなければ生きられなかった人々が築いてきた場所だ。その歴史の沿線の上でソヒはもがいており、下地さんは「きっとその街ではみんなが通る道なのだろう」と受け止めている。
「日本人にはなれない」の意味
「日本人にはなれない」。下地さんはこの言葉について、国籍だけの話ではなく、血の話であり、DNAの話であり、人としての尊厳の話だと考える。映画は現在、桜坂劇場で上映中だ。