閉校12年の久茂地小学校を舞台化 市民役者48人が出演 ひーぷー脚本・演出 19、20日上演
閉校12年の久茂地小を舞台化 市民役者48人 19、20日上演

ひーぷーのタレント名でも知られる真栄平仁(劇団O.Z.E)が脚本・演出を手掛ける市民劇「久茂地小学校ものがたり」(主催・那覇市)が9月19日午後7時、20日午後1時からそれぞれ那覇文化芸術劇場なはーと大劇場で上演される。なはーとのある場所で2014年に閉校した久茂地小学校を舞台に、大過去、過去、現在と3つの時代を巡りながらそれぞれの思い出を紡ぐ。

公募で選ばれた48人の市民役者

演じるのは公募で選ばれた小学生から69歳までの“市民役者”48人。真栄平は「久茂地小学校での物語を通して、誰もが胸に抱いているような普遍的な小学校の風景や当時の思いを、いろんな年代の方に感じてほしい」と語る。

那覇市の「2026年度なはーと市民劇プロジェクト」の一環で、なはーとの開館5周年を記念したもの。企画制作は那覇文化芸術劇場なはーとと、株式会社オリジンlilが担う。

「事実に基づくフィクションの物語」

久茂地小学校の歴史をテーマに、跡地施設として完成したなはーとの歩みにも思いを馳せる。市民から久茂地小学校や同校区での思い出やエピソードを募り、それを脚本に編み込んだ「事実に基づくフィクションの物語」だ。

地域に長らく根差した小学校の統廃合は議論が分かれ、行政や市民を巻き込んだそれぞれの思いがあった。その交錯も描き出した。脚本を書くにあたって、真栄平は「映像に残る周辺住民と那覇市教育委員会の人とのやり取りを参考にしたり、関係者のみなさんに直接取材したりしました。劇中には『当時の実際のセリフ』が多く入っています」と話す。舞台劇でありながらも、よりリアリティを追求した作品となった。

初挑戦の市民役者たちの奮闘

6月から始まった稽古は週3回で続け、9月からは週4にペースアップした。真栄平いわく「中には他の市民劇経験者も何人かはいますけど、ほとんどの皆さんは演劇に初挑戦」。ストレッチや発声練習など基本のトレーニングからしっかり取り組む。

演劇の経験は全くのゼロながら、劇中の中心人物である「なはーと職員」の役を担当する伊師裕人さん(35)=那覇市=は、大抜擢に「その日はとってもびっくりして、行きつけの居酒屋の女将に『大変なことが起こった!どうしよう!?』と駆け込みました」と笑う。しかし、稽古中の表情は真剣そのものだ。「身の引き締まる思いで、自分にできる努力は全てしていきたい。本番では皆さんの頑張りを見てもらいながら、それぞれの好きな楽しみ方をしてほしいです」と呼びかける。

稽古を眺めながら、真栄平は「こうやって、住んでいる場所も年齢も違うメンバーが集まって仲良くなっていくのが良いですよね」とつぶやく。

同じく、大役を任された伊志嶺藍さん(城北小3年)は本番を前に「悲しいシーンでも(舞台で通るよう)大きな声を出さないといけないのが大変です」と練習に精を出す。「昔の久茂地小学校から現在のなはーとに至るまでの歴史を感じてほしいです」と呼びかけた。

公演概要

「久茂地小学校ものがたり」は、脚本・演出を真栄平仁(ひーぷー)が務め、9月19日(土)19:00と20日(日)13:00に那覇文化芸術劇場なはーと大劇場で上演。料金は一般2000円、18歳以下1000円、小学生以下500円、障がい者・介助者1000円(当日500円増、3歳以下膝上無料)。問い合わせは那覇文化芸術劇場なはーと(098-861-7810)まで。